浜縮緬工業協同組合

浜ちりめん

八丁撚糸による
美しいシボが特徴の白生地

triangle triangle

浜ちりめん

Hamachirimen

浜ちりめん
歴史

琵琶湖の浜で
独自に進化を遂げた浜ちりめん

『浜ちりめん』は1720年から1750年の間に西陣或いは丹後から伝わったと言われていますがはっきりとしたことはわかっていません。 江戸時代中期に近江浅井郡大郷村(現滋賀県長浜市難波町)の中村林助(なかむらりんすけ)と乾庄九郎(いぬいしょうくろう)により丹後より技術がもたされたことも始まりの一つとされています。
ちりめん織りの生産は大郷村の周辺から長浜全域へと広がり、やがて琵琶湖を通って京都や大阪でも販売されるようになりました。 やがて京都・大阪方面で販売されようになり、ちりめん織りは長浜の『ちりめん』であることから濱縮緬(長濱縮緬)と呼ばれるようになりましたが、京都の事業者が「自分たちの営業を妨げるもの」と浜ちりめんを危険視し、対立するようになりました。

グレー
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この問題を解決するため、彦根藩が京都との間に入り、浜ちりめんを年貢として納めさせ販売代行するようになり、彦根藩は現場でこの問題解決のために奔走した中村林助と乾庄九郎の功績を称え、2人を『浜縮緬』の織元に命じ、製品の検査を行わせ検印料徴収をする特権を与えました。
これにより、織元の検印を得られない粗悪品は販売はできないことから、製品への信用力を築き上げることができ彦根藩が浜ちりめんを保護した結果、重要な特産品として産地は発展していきました。 濱縮緬は現在「浜ちりめん」の名で知られ白生地の最高峰として全国に知られています。

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八丁撚糸によるシボが美しい
最高の白生地

浜ちりめんとは、八丁撚糸による美しいシボをもつ絹の織物です。 美しいシボを生み出す特徴として製造工程があげられ、生糸から織物になるまで精練を除く全ての工程が自社の一貫作業で行われています。 機屋各社が理想とするシボや風合いを出すためによこ糸の撚り回数、製造管理など細かくこだわって最高の白生地をつくっています。
また、もう一つ特徴として伊吹山の雪解けによる伏流水を撚糸に使用し、軟水である琵琶湖の水を精練に使用しているため白生地の手触りや染色性がすぐれていることがあげられます。

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PROCESS

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01

整経

せいけい

長濱シルク産地では部分整経という整経方法がとられており、約500個のボビンから規格に従い所定の本数の糸をビームと呼ばれる巻芯に決められた巾と長さになるよう巻き取ります。 浜ちりめんには多くの種類がありますが、標準的なもの規格はたて糸が約9,000本、巾41㎝、長さ16.5mで、整経では30~50反分のたて糸をまとめて巻き取ります。

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02

緯煮

ぬきたき

浜ちりめんの最大の特徴は、シボと呼ばれる生地表面の凹凸による表情の豊かさです。 シボは主に八丁撚糸(はっちょうねんし)というよこ糸から生み出されます。
緯煮は八丁撚糸の準備工程であり、規格に合わせて揃えた生糸を約98度のお湯の中で30分程度煮ます(品種により様々)。 生糸の表面にはセリシンというタンパク質があります。 糸を煮るとセリシンが糊のようになり、揃えた糸がバラバラにならないようにくっつきます。 また糸自体も柔らかくしなやかになるため強い撚りをかけやすい状態になります。

浜ちりめんの最大の特徴は、シボと呼ばれる生地表面の凹凸による表情の豊かさです。 シボは主に八丁撚糸(はっちょうねんし)というよこ糸から生み出されます。
緯煮は八丁撚糸の準備工程であり、規格に合わせて揃えた生糸を約98度のお湯の中で30分程度煮ます(品種により様々)。 生糸の表面にはセリシンというタンパク質があります。 糸を煮るとセリシンが糊のようになり、揃えた糸がバラバラにならないようにくっつきます。 また糸自体も柔らかくしなやかになるため強い撚りをかけやすい状態になります。

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03

八丁撚糸

はっちょうねんし

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八丁撚糸工程ではセリシンが乾かないように水をかけながら生糸に強い撚りをかけます。 この工程は白生地のシボや手ざわりを左右する浜ちりめんの心臓部とも言える重要な工程で、先人たちから受け継いだノウハウがたっぷりと詰まっています。
八丁撚糸工程では1m間に約2,000~4000回の撚りをかけていきます。 撚りをかけた後は何日もかけてゆっくりと糸を乾燥させていきます。 この時にセリシンが糸にかけた撚りが戻らないようにセットしてくれます。
地下水を利用しており、これは地下水の温水が年間を通して16℃程度と一定であるため八丁撚糸の品質が安定するからです。

八丁撚糸工程ではセリシンが乾かないように水をかけながら生糸に強い撚りをかけます。 この工程は白生地のシボや手ざわりを左右する浜ちりめんの心臓部とも言える重要な工程で、先人たちから受け継いだノウハウがたっぷりと詰まっています。
八丁撚糸工程では1m間に約2,000~4000回の撚りをかけていきます。 撚りをかけた後は何日もかけてゆっくりと糸を乾燥させていきます。 この時にセリシンが糸にかけた撚りが戻らないようにセットしてくれます。
地下水を利用しており、これは地下水の温水が年間を通して16℃程度と一定であるため八丁撚糸の品質が安定するからです。

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04

イタリー撚糸

イタリーねんし

イタリー撚糸工程では1m間に100~2,500回くらいまでの撚数の糸をつくることができます。 八丁撚糸と違い、糸を乾いた状態で撚糸するため乾式撚糸と呼ばれることもあります。 縮みの少ない「変わりちりめん」には、八丁撚糸とイタリー撚糸機を用いて作った壁糸*を組み合わせた糸が使われます。

グレー

合撚は変りちりめん用よこ糸の最後の製造工程で、八丁撚糸と壁糸を合わせながら撚りをかけていきます。 合撚の工程で糸の形状が決まり、白生地でのシボの形や大きさを左右する重要な工程です。

05

合撚

ごうねん

壁糸とは

壁糸は浜ちりめんの縮みを抑えたり、ハリを出したりする役割をもった撚糸です。 壁糸とはイタリー撚糸で1m間に2,000回程度撚った3~4本の生糸に、さらに1本の生糸を合わせて撚ったものです。

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06

製織

せいしょく

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製織はたて糸とよこ糸を規格通りの反物に織り上げていく工程です。 浜ちりめんの工程はどれも重要ですが、製織がうまくいかないとそれまでの30~40ある工程が全て台無しになってしまうため、細心の注意と熟練度を必要とします。 また、織機の保全と調整も欠かすことができません。

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